広告会社に転職するなら、知っておきたい職種内容
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新卒の学生だけでなく、転職者からも根強い人気を誇っている広告・PR業界。その人気の背景には、給与などの待遇面ももちろんありますが、最新のトレンドに触れるだけでなく、自ら創り出す側になる刺激的でクリエイティブな面が多くの転職希望者を惹きつけているようです。
経験者を求める傾向が強いものの、未経験でも積極的に採用している会社は数多くあります。未経験から広告業界を志望するなら、まずは、どのような職種が広告業界には存在しているのか知っておきましょう。
今回は、広告業界の職種についてご説明します。

広告会社の職種は大きく4つに分かれる
まず、広告会社の職種について全体像を整理して把握しましょう。多くの広告会社に共通して存在している職種は下記のようなものです。
営業職 クライアントとのコミュニケーションを担当。「アカウントエグゼクティブ(AE)」と呼ばれることもあります。
制作(クリエイティブ)職 広告に関わる制作を担当。クライアントとのコミュニケーションもあり。
メディア職 テレビや雑誌などの広告枠を買い付ける
マーケティング職 マーケティングを担当。ストラテジックプランナーと呼ばれることも。
広告会社とPR会社は比較の対象になることがよくありますが、広告会社のほうがPR会社よりも職種が多いのが特徴です。というのも、PR会社では1人が多くの職種を兼務することが多いためです。一方、広告会社では部門にわけて分業して業務に携わります。
上記の4職種のなかでは、マーケティング職の人気が高くなっています。広告会社では、部門をまたいだ異動もあるので、マーケティング職を狙う場合には、営業職からマーケティング職へ、あるいはクリエイティブからマーケティング職といったキャリアを想定するのも一手です。
営業職には、「アカウントエグゼクティブ」という呼称もあることを説明しましたが、実は階級によっても呼称が変わります。「アカウントエグゼクティブ」の上には「アカウントスーパーバイザー」。さらにその上には「アカウントマネージャー」。営業職のトップは「アカウントディレクター」と呼ばれます。「アカウントディレクター」という役職は、一般企業でいうところの部長職にあたります。
営業職の仕事は受注前と受注後で変わる
広告会社の営業の仕事は未経験の方にとっては想像しづらいところだと思います。広告会社の営業において最も特徴的なのは、受注前と受注後で仕事の内容がガラリと変わるところです。
受注前の仕事では、まず企業からのオリエンテーションを受けて、プロモーションの概要を構想します。次に、コンペのために提案内容を考えます。
「考える」といっても、営業が全てを考えているわけではありません。市場調査やプロモーションのロジックを組み立てるストラテジックプランナーの知見を借りながら、提案をまとめあげていきます。他にも、アートディレクターやコピーライターといったクリエイティブ職の人間にも力を借りることがあります。
このように広告会社の仕事では、受注前から多数の職種の人間を巻き込んでいく必要があります。そのため、受注前の段階では、「コンペに向けたチームづくり」が営業の仕事だと言えます。最適なメンバーをどのようにアサインしていくか。人選やコミュニケーションにおいて、営業の腕が問われるところです。
受注後には、予算管理や進行管理といった実際に手を動かすメンバーを管理するのが仕事になります。受注後には、「指揮官」としての能力が営業には問われるということです。
メディアプランナーへの転職は、インターネット広告代理店からが有利
営業に続いて、未経験者にとってイメージがしづらいのがメディア職の仕事ではないでしょうか。
メディア職というざっくりとした整理の仕方を冒頭ではしましたが、実際には、広告枠を買い付ける「メディアバイイング職」と広告枠をどのように組み合わせて使うのかを考える「メディアプランナー職」に分けることができます。さらに、業務の内容は、テレビ・雑誌・ラジオ・インターネットなど担当するメディアのジャンルによっても異なってきます。
メディアプランナーの仕事は、インターネット広告代理店にも同様のポジションがあり、デジタル系の媒体を扱っている広告代理店から広告会社のメディアプランナー職への転職は成功しやすいのが特徴です。
制作職は未経験者には狭き門
制作部門では、多くの会社において分業が進んでいます。ざっと列挙するだけでも、クリエイティブディレクター、アートディレクター、コピーライター、グラフィックデザイナーなどがあります。制作職は、広告会社のなかでも特に華やかな仕事を担いますが、未経験では入りにくくなっています。
「クリエイティブディレクター」と「アートディレクター」の違いについても、業界未経験の方からはよくご質問をいただきます。「クリエイティブディレクター」は、広告制作に関わる全体を統括するのが業務となりますが、「アートディレクター」は実際の制作物の管理を担当します。ですので、「クリエイティブディレクター」のほうがまとめる範囲が広いのが通例です。
あなたは、ストラテジックプランナー?コミュニケーションプランナー?
広告会社のマーケティング職は、消費者・企業・競合のことを考えて、広告の有効性の根拠となる戦略を立案します。分析を行うのが「ストラテジックプランナー」。そして、分析に基づいて媒体ごとの戦略を立案するのが「コミュニケーションプランナー」です。
今の業務と関係のある職種を選ぶのが得策
今回は、広告業界に共通して存在している職種を大きく分けて解説しました。
広告会社への転職を希望されている方へのアドバイスとしては、現実をつきつけるようで恐縮なのですが、未経験の方がいきなり人気の「ストラテジックプランナー」になれることは、まずないといってもいいでしょう。「ストラテジックプランナー」への転職で有利な条件は、商品企画やリサーチ会社でのマーケティング経験です。あるいはコンサルティング会社からの転職例もあります。
「ストラテジックプランナー」に限らず、今経験している職種と"全く関係のない職種"への転職は、難易度が高くなってきます。
今の職種と広告会社の職種との関連性は、業界について知らなければ中々考えるのは難しいのではないでしょうか。
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